新型コロナウイルス感染症 メトログループ中経が感染症の影響を受け再改訂
大阪シティバスの筆頭株主・オオサカメトロは1日、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて5月に改訂したグループ中期経営計画の再改訂版を発表した。
今回の再改訂版は2020年12月改訂版として発表され、感染症発生により激変した経営環境に合わせた経営体制の強化・再構築を柱とした内容に修正が行われた。シティバスに関係した主な記載内容は以下の通り。
・人件費を中心とした経費を2021年度中に見直し(新規記載)
・運営経費削減目的で管理業務の大半をオオサカメトロに移管(新規記載)
・市南東部で2021年度にオンデマンドバス実証実験を開始予定(2020年5月版から具体化)
・オンデマンドバスのエリア拡充は2023年度を目標(2020年5月版から一部見直し)
・貸切バスなど路線バス以外の新規事業で収益強化
・次世代移動サービス(MaaS)推進の徹底強化
また、感染症の収束を見込んだ乗車人員の回復予測については以下の記載がみられる。
・2021年度は買い物や国内旅行需要が緩やかに回復
・訪日観光客需要の緩やかな回復は2023年度
・2025年の大阪・関西万博は国内外の需要増(収束を予想)
感染症の影響で経営状態が急激に悪化したシティバスについては、管理業務にあたる経営経理・総務・人事部門の大半をオオサカメトロに移管を行い運行専門会社化を行う方針が示され、現社名変更後から掲げられてきた自立経営に向けた目標が事実上破棄される形となった。
なお、感染症の収束は発生から1年近く経った今も依然として見通しが立たず、流行状況によっては計画のさらなる見直しが行われる可能性がある。
オオサカメトロの公式発表はこちら