燃料電池バスの運行を開始

大阪シティバス初の燃料電池バス(FCバス)1両が大阪府などからの補助金を受けて導入され、昨年3月25日から住之江営業所管内の路線で営業運転を開始している。

今回登場したのはトヨタ自動車の「SORA」(ジェイ・バス架装・ZBC-MUM1NAE)で、トヨタ系のリース会社・MOBILOTS社から長期借り受ける形で導入。大阪府からの補助金については三菱USJフィナンシャル・グループ(MUFG)からの寄付を受けてまかなわれたため、専用のラッピングを施した状態での営業開始となった。

燃料電池バスは当初、府の咲州庁舎近辺を走る湾岸地区を中心に営業運転を行ったのち住吉地区や大和川地区にも本格的な運行範囲を拡大。今後は2025年に開催予定の大阪・関西万博の観客輸送に使用することも視野に入れることが発表されている。

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(写真は一部を除き2022年9月までに撮影)

営業運転に入るシティバス初の燃料電池バス。ディーゼル車の一般路線用車両とは異なり9000番台から始まる希望ナンバーを取得している。

燃料電池バス車体前面の様子。前面にはラッピングは施されておらず、リムジンバス用の標準色車と同じく切り抜き式の社章が取り付けられている。

車体後方から見た燃料電池バス。給電設備は最後部に用意されているほか、最後部にもラッピングが行われている。

燃料電池バス車内の座席。MOBILOTS社が所有している都合でメーカー標準の座席・モケットが採用されており、シティバスの車両としては特殊な様式となっている。

座席後部に取り付けられた「扉が開くまで席を立たないで下さい」と書かれたプレート。シティバスでの同様のプレートは元・東京都営車以来の取り付けとなる。

燃料電池バスの標準仕様に合わせて車内2ヶ所に取り付けられた次停留所案内表示。幅広な画面サイズに合わせて専用の表示が用意されている。

運転席後方に貼られている住之江営業所担当路線図。枠の寸法が通常の車両と異なるためこちらも燃料電池バス専用の路線図が用意された。

車内に貼られた換気システムの案内。感染症対策に対応した今の生活様式に合わせ、窓の開閉がなくとも十分な換気が行われることが説明されている。

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